AI規制に賛成7割超、しかし発展停止には慎重――全国500人意識調査で見えた利用者の本音

利便性への期待と不安が共存、誤情報拡散への懸念が最多 株式会社R&Gが実施した全国調査により、AI技術について何らかの規制を求める声が7割を超える一方で、技術発展そのものを停止すべきとの意見は少数派にとどまることが明らかになった。調査は2025年12月9日から18日に…

AI規制に賛成7割超、しかし発展停止には慎重――全国500人意識調査で見えた利用者の本音

利便性への期待と不安が共存、誤情報拡散への懸念が最多

株式会社R&Gが実施した全国調査により、AI技術について何らかの規制を求める声が7割を超える一方で、技術発展そのものを停止すべきとの意見は少数派にとどまることが明らかになった。調査は2025年12月9日から18日にかけて、全国の男女500人を対象にインターネット経由で実施された。

調査結果によると、回答者の73.6%が規制の必要性を認識している。内訳を見ると、技術の発展を完全に止めてでも規制すべきと考える人は8.6%にとどまり、大多数の65.0%は発展を継続しながら一定の規制を設けるべきとの立場を示した。

規制派の主張:悪用防止とルール整備が焦点

厳格な規制を求める層の最大の理由は悪用への懸念で、回答者の23.3%がこれを挙げた。詐欺や犯罪への応用、個人情報の不正利用などを危惧する声が多く寄せられている。次いで、AI技術の暴走を防ぎたいとする意見が18.6%、人間固有の能力を守りたいとする声が11.6%となった。

一方、段階的な規制を支持する層は、明確な法的枠組みのもとでの技術発展を望んでいる。この層の24.9%が適切なルール設定による発展推進を理由に挙げ、24.3%が悪用の防止を重視していた。

医療や環境問題への応用など、AI技術の可能性を評価しつつも、ディープフェイクや兵器転用といったリスクに対する適切な管理体制を求める意見が目立った。

現状維持派と発展優先派:実害の有無が判断を分ける

現状の規制レベルで十分とする回答者は13.0%となった。この層の45.3%は、現時点で深刻な問題が発生していないことを理由に挙げている。日常生活や業務でAIの利便性を実感している一方、個人的に被害や混乱を経験していないため、追加規制の必要性を感じていない様子がうかがえる。

発展を最優先すべきとする層は13.4%で、その半数以上がAI技術のメリットの大きさを強調した。技術革新の遅れによる国際競争力の低下を懸念する声や、新しい技術は実用化してから問題に対処すべきとの実践的な意見も見られた。

最大の不安は誤情報の拡散、現実的な脅威として認識

AI技術に関する具体的な不安については、誤情報による社会の混乱を挙げた人が36.8%で最多となった。本物とAI生成物の区別が困難になっている現状や、政治家の偽動画が実際に出回っている事例などが、この懸念を裏付けている。

安全性への不安は26.8%で2位となり、特に個人情報や機密情報の取り扱いについての懸念が強い。企業情報をAIに入力することへの抵抗感や、予期しない情報漏洩のリスクを指摘する声が多数寄せられた。

雇用への影響を懸念する声は15.0%、AIへの過度な依存を心配する意見は13.8%だった。既にイラストレーターの仕事減少など、具体的な影響が出始めている分野もあり、これらの不安は現実的な根拠を持つものとなっている。

専門家の見解:規制と発展のバランスが鍵

調査結果について、メディアスケッチ株式会社代表取締役でサイバー大学客員准教授の伊本貴士氏は、規制と発展の適切なバランスを見出すことの重要性を指摘している。

同氏は、AIがツールである以上、その影響は利用者の姿勢に依存すると述べ、フェイクニュースなどの問題に対処するため一定のルールは必要としながらも、過度な規制が産業発展を阻害するリスクにも言及した。

また、雇用への不安については、AI技術への理解を深めることで未知のものに対する恐れが解消され、人間とAIの適切な役割分担が見えてくるとの見方を示している。

今回の調査は、AI技術に対する社会の姿勢が単純な賛否ではなく、利便性への期待と潜在的リスクへの警戒が複雑に絡み合ったものであることを浮き彫りにした。技術の恩恵を享受しながら安全性を確保するという、バランスの取れたアプローチを求める声が大勢を占めている点が特徴的といえる。


調査概要
調査対象:全国の男女500人
調査期間:2025年12月9日~18日
調査方法:インターネット調査
実施機関:株式会社R&G

参照元 PR TIMES:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000144554.html

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