非営利団体向け Microsoft Teams 完全ガイド

1. Microsoft Teamsとは Microsoft Teamsは、チャット、ビデオ会議、ファイル共有など、組織のコミュニケーションに必要な機能を一つにまとめたコラボレーションツールです。 非営利団体の皆さんにとって、遠隔地のスタッフやボランティアとの連絡、オンライン…

非営利団体向け Microsoft Teams 完全ガイド

1. Microsoft Teamsとは

Microsoft Teamsは、チャット、ビデオ会議、ファイル共有など、組織のコミュニケーションに必要な機能を一つにまとめたコラボレーションツールです。

非営利団体の皆さんにとって、遠隔地のスタッフやボランティアとの連絡、オンライン理事会、支援者向けのウェビナー開催など、活動の効率化と範囲拡大を実現できます。

最大の魅力は、Microsoft 365 非営利団体向けプログラムを通じて、高度な機能を含むプランを無料または大幅な割引価格で利用できることです。

2. サービス基本情報

どんなツールか

Microsoft Teamsは、Microsoft 365に含まれるオールインワンのコミュニケーションプラットフォームです。

チャット機能でリアルタイムに情報を共有し、ビデオ会議で顔を見ながら話し合い、ファイルを共同編集できます。Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリとも緊密に連携しており、すべての作業を一つの場所で完結できます。

非営利団体は無料/割引で使えるか

はい、利用できます。適格な非営利団体は、Microsoft 365 Business Basic寄贈版を通じてTeamsを含むプランを無料で利用できます(最大300ユーザーまで)。さらに高度な機能が必要な場合は、有料プランを最大75%の割引価格で利用可能です。

提供している会社

Microsoft Corporation(マイクロソフト社)が提供しています。世界中の企業や組織で広く利用されている信頼性の高いサービスです。

3. どんな団体におすすめ?

組織の規模

  • 小規模団体:5〜20名程度のスタッフで活動する団体に最適です。無料プランで十分な機能が利用できます
  • 中規模団体:複数の拠点を持つ団体や、定期的にオンライン会議を開催する団体。ファイル共有とチャット機能で情報共有がスムーズになります
  • 大規模団体:有料プランにアップグレードすれば、録画機能やブレイクアウトルーム(最大50室)など、より高度な機能が利用可能です

具体的な使用場面

  • スタッフやボランティア間の日常的な連絡と情報共有
  • 理事会や評議員会のオンライン開催
  • ボランティア向けの研修会やオリエンテーション
  • 支援者・寄付者向けのウェビナーやオンライン報告会
  • プロジェクトチームでのファイル共同編集と進捗管理
  • 複数拠点間での定例ミーティング

4. できること(主要機能)

ビデオ会議・音声通話

高品質なビデオと音声で、最大300名まで参加できる会議を開催できます。画面共有機能を使えば、資料やプレゼンテーションをリアルタイムで共有しながら説明できます。会議時間は無料プランでも60分(1対1なら30時間)利用可能です。

チャット機能

個人チャットやグループチャットで、リアルタイムにメッセージのやり取りができます。メールよりも気軽に、素早く情報を共有できるため、日常的なコミュニケーションに最適です。ファイルの添付も可能で、過去のメッセージも検索できます。

ファイル共有と共同編集

Word、Excel、PowerPointなどのファイルをTeams上で共有し、複数のメンバーで同時に編集できます。誰がどこを編集しているかリアルタイムで確認でき、バージョン管理も自動で行われるため、ファイルの最新版を常に共有できます。

チームとチャネル管理

団体内でテーマやプロジェクトごとに「チャネル」を作成し、関連する情報を一箇所に集約できます。例えば、「広報チーム」「イベント企画」「理事会」などのチャネルを作成し、それぞれで独立した会話とファイル管理が可能です。

予定表とスケジュール管理

Outlookカレンダーと連携しており、会議の予定を簡単に設定できます。参加者への招待や会議開始時刻のリマインダーも自動で送信されます。定期的な会議の設定も可能です。

5. 非営利団体の特典

無料プランの詳細

Microsoft 365 Business Basic 寄贈版(2025年12月現在)

  • 利用可能ユーザー数:最大300名まで無料
  • 会議時間:グループ会議60分、1対1は30時間
  • 参加可能人数:最大300名
  • ストレージ:1ユーザーあたり1TB
  • 主な機能
    • Web版とモバイル版のMicrosoft 365アプリ(Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど)
    • Microsoft Teamsでのチャット、通話、会議
    • 1TBのOneDriveクラウドストレージ
    • 独自ドメインのメールアドレス
    • セキュリティ機能

※注意:2025年5月にMicrosoft 365 Business Premium寄贈版(無料)の提供が終了し、現在無料で利用できるのはBusiness Basic寄贈版のみとなっています。

通常プランとの違い

一般向けの無料版Microsoft Teamsと比較すると、非営利団体向けプログラムでは以下の点が優れています。

項目一般の無料版非営利団体向け無料版
独自ドメインメール利用不可利用可能
ストレージ5GB1TB/ユーザー
管理機能制限あり管理コンソールあり
OfficeアプリWeb版のみ(制限あり)Web版とモバイル版
サポートコミュニティのみ標準サポート

有料プランの割引

より高度な機能が必要な場合、以下の有料プランを大幅な割引価格で利用できます。

  • Microsoft 365 Business Standard:最大75%割引
  • Microsoft 365 Business Premium:最大75%割引
  • Microsoft 365 E3/E5:最大75%割引

有料プランで追加される主な機能:

  • 会議の録画機能
  • ブレイクアウトルーム(最大50室)
  • デスクトップ版Officeアプリのインストール
  • より高度なセキュリティ機能
  • 管理機能の強化

対象法人

以下の法人格を持つ団体が対象となります。

  • 特定非営利活動法人(NPO法人)
  • 公益社団法人
  • 公益財団法人
  • 社会福祉法人
  • 非営利徹底型の一般社団法人
  • 公共図書館
  • 公共博物館

※政府機関、学校・教育機関、公共交通機関、金融機関、病院などは対象外です

6. 始め方

申請のステップ

ステップ1:利用資格の確認

まず、あなたの団体が対象法人格を持ち、非営利活動の要件を満たしているか確認してください。

ステップ2:非営利団体向けポータルへの登録

Microsoft非営利団体向けプログラムの公式サイトから「始める」をクリックし、団体の基本情報を入力します。

ステップ3:必要書類のアップロード

団体の登記情報や活動内容を証明する書類をアップロードします。

ステップ4:審査待ち

Microsoftによる資格確認が行われます。通常1週間程度で審査が完了します。

ステップ5:承認とサービス購入

審査が承認されると、メールで通知が届きます。非営利団体向けポータルにログインし、Microsoft 365 Business Basic寄贈版を「購入」(無料)します。

ステップ6:セットアップ

ドメインの設定、ユーザーアカウントの作成、各メンバーへのライセンス割り当てを行います。Microsoft 365管理センターから簡単に設定できます。

ステップ7:Teams利用開始

各メンバーがTeamsアプリをダウンロードするか、Webブラウザからアクセスして利用を開始します。

必要な書類

審査時に以下の書類の提出を求められる場合があります。

  • 登記簿謄本(法人格を証明するもの)
  • 定款
  • 事業報告書
  • 決算報告書
  • 団体のWebサイトのURL

※多くの場合、登記情報がオンラインで確認できれば追加書類は不要です

申請から使えるまでの期間

  • 申請書類の提出:即日
  • 審査期間:通常1週間程度
  • セットアップ:数時間〜1日
  • 合計:約1〜2週間程度

ただし、書類に不備がある場合や審査が混み合っている場合は長引くことがあるため、余裕を持って申請することをおすすめします。

申請ページのURL

https://www.microsoft.com/ja-jp/nonprofits

7. 料金比較

項目一般向け無料版非営利団体向け無料版(Business Basic)非営利団体向け有料版(Business Standard)
月額料金無料無料(最大300ユーザー)通常の75%割引
会議時間(グループ)60分60分30時間
会議時間(1対1)30時間30時間30時間
最大参加人数100名300名300名
録画機能なしなしあり
ブレイクアウトルームなしなしあり(最大50室)
デスクトップ版Officeなしなしあり
ストレージ5GB1TB/ユーザー1TB/ユーザー
独自ドメインメールなしありあり
管理コンソール制限ありありあり(高度)
サポートコミュニティのみ標準サポート標準サポート

8. 使い方の例

例1:スタッフ間の日常的なコミュニケーション

全国に分散するスタッフやボランティアとの日常的な連絡に、Teamsのチャット機能を活用できます。「全体連絡」「広報チーム」「イベント企画」などのチャネルを作成し、関連する情報をそれぞれのチャネルで共有します。

メールと違って気軽にやり取りでき、ファイルもすぐに共有できます。過去のメッセージも検索できるため、重要な情報を探すのも簡単です。

例2:オンライン理事会の開催

理事が全国各地に分散している場合、Teamsのビデオ会議機能で定期的な理事会を開催できます。画面共有機能を使って事業報告書や決算資料を共有しながら議論し、チャット機能で質問を受け付けることもできます。

有料プランにアップグレードすれば録画機能も使えるため、欠席した理事も後から内容を確認できます。会議の予定はカレンダーで管理でき、自動でリマインダーが送信されます。

例3:プロジェクトチームでの共同作業

イベント企画などのプロジェクトチームで、Teams上でファイルを共同編集できます。例えば、イベントの企画書をWord、予算表をExcel、チラシをPowerPointで作成し、チーム全員で同時に編集できます。

誰がどこを編集しているかリアルタイムで分かり、変更履歴も自動で保存されるため、バージョン管理の手間が省けます。進捗状況もチャットで随時共有し、疑問点があればすぐにビデオ通話で確認できます。

9. 注意点

使えない場合

以下の団体は、Microsoft非営利団体向けプログラムの対象外となります。

  • 政府機関、政府関係団体
  • 学校、大学などの教育機関(教育機関向けには別のプログラムがあります)
  • 病院、診療所などの医療機関
  • 公共交通機関
  • 金融機関(銀行、保険会社など)
  • 営利型の一般社団法人

制限事項

  • 無料版の会議時間制限:グループ会議は60分までです。長時間の会議が頻繁に必要な場合は、有料プランへのアップグレードを検討してください
  • 録画機能は有料版のみ:無料版では会議の録画ができません。議事録として録画を残したい場合は有料プランが必要です
  • ブレイクアウトルームは有料版のみ:参加者をグループ分けしてディスカッションを行うブレイクアウトルーム機能は、有料プランでのみ利用できます
  • デスクトップ版Officeは有料版のみ:無料版ではWeb版とモバイル版のOfficeアプリのみ利用できます
  • ライセンス管理が必要:未使用のライセンスが多い場合、Microsoftから監査を受ける可能性があります。定期的に不要なライセンスを削除してください

うまく使うコツ

  • チャネルを適切に整理する:目的別にチャネルを作成し、関連する情報を一箇所に集約しましょう。チャネルが多すぎると混乱するため、10個程度に抑えるのが理想です
  • @メンションを活用する:特定のメンバーに確実に通知を届けたい場合は、@ユーザー名でメンションしましょう
  • ファイルのバージョン履歴を確認する:過去のバージョンに戻したい場合は、ファイルのバージョン履歴から復元できます
  • 定期的にアーカイブする:終了したプロジェクトのチームやチャネルは、削除せずにアーカイブすることで、過去の情報を保持しつつ整理できます
  • スマートフォンアプリを活用する:外出先でもTeamsアプリを使えば、重要なメッセージをすぐに確認し、返信できます

10. よくある質問

Q1: Teamsを使うには、全員がMicrosoft 365のアカウントを持っている必要がありますか?

A: いいえ、必ずしも必要ありません。団体の組織内メンバーにはライセンスが必要ですが、外部のゲスト(支援者や協力団体など)は、会議のリンクを受け取るだけで参加できます。ただし、チームのメンバーとして継続的に活動に参加する場合は、ライセンスを付与することをおすすめします。

Q2: スマートフォンやタブレットからも利用できますか?

A: はい、利用できます。iOS(iPhone/iPad)やAndroid端末用のTeamsアプリをダウンロードすることで、スマートフォンやタブレットからも会議に参加したり、チャットしたり、ファイルを閲覧・編集できます。

Q3: 無料版で会議時間が60分を超えたらどうなりますか?

A: 会議が自動的に終了します。すぐに新しい会議を開始すれば継続できますが、一度退出して再入室する手間がかかります。頻繁に長時間の会議を行う場合は、有料プランへのアップグレードを検討してください。

Q4: 申請が却下された場合、再申請はできますか?

A: はい、できます。却下された理由を確認し、必要な書類や情報を追加して再申請してください。団体の法人格や活動内容に問題がなければ、追加情報の提供により承認される可能性があります。

Q5: 途中で解約できますか?解約料は発生しますか?

A: はい、いつでも解約できます。無料プランなので解約料は発生しません。ただし、解約するとTeamsだけでなく、独自ドメインのメールやOneDriveのデータにもアクセスできなくなるため、事前にデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。

11. 似たツールとの比較

Zoom(ズーム)

Zoomも非営利団体向けの割引プログラムがあり、最大50%の割引で利用できます。無料版では40分の時間制限がありますが、ウェビナー機能や大規模な会議に強みがあります。

Microsoft Teamsとの大きな違いは、TeamsがOfficeアプリやファイル共有などの機能を統合しているのに対し、Zoomは会議機能に特化している点です。

Google Meet(グーグル ミート)

非営利団体向けにGoogle Workspace for Nonprofitsとして無料または割引で提供されています。Googleカレンダーやドライブとの連携が優れており、直感的な操作性が特徴です。Microsoft Teamsの方が、Officeファイルの共同編集やプロジェクト管理機能が充実しています。

Slack(スラック)

Slackも非営利団体向けの割引プログラムがあり、チャット機能に特化したツールです。フリープランではメッセージ履歴が90日間に制限されます。Microsoft Teamsは、チャット、ビデオ会議、ファイル共有、Officeアプリがすべて統合されているため、複数のツールを使い分ける必要がありません。

Microsoft Teamsを選ぶべき理由

  • オールインワンのソリューション:チャット、会議、ファイル共有、Officeアプリがすべて一つのプラットフォームに統合されており、複数のツールを使い分ける必要がありません
  • 非営利団体への手厚い支援:最大300ユーザーまで無料で利用でき、有料プランも最大75%割引
  • Officeアプリとの完全統合:Word、Excel、PowerPointなどのファイルをTeams上で直接編集でき、バージョン管理も自動
  • セキュリティと信頼性:Microsoftの強固なセキュリティ基盤により、団体の機密情報も安全に保護されます
  • 拡張性:団体の成長に合わせて、無料版から有料版へスムーズにアップグレードできます

12. まとめ

Microsoft Teamsは、非営利団体の皆さんにとって、コミュニケーションの効率化と活動の拡大を実現する強力なツールです。チャット、ビデオ会議、ファイル共有、Officeアプリの共同編集など、必要な機能がすべて一つのプラットフォームに統合されており、複数のツールを使い分ける手間が省けます。

Microsoft 365非営利団体向けプログラムを通じて、最大300ユーザーまで無料で利用できることは、限られた予算の中で活動する団体にとって大きなメリットです。さらに高度な機能が必要になった場合も、最大75%の割引価格で有料プランにアップグレードできます。

次にやるべきこと

  1. あなたの団体が対象法人格に該当するか確認する
  2. Microsoft非営利団体向けプログラムの公式サイトから申請を開始する
  3. 申請が承認されたら、まずは小規模なチームでTeamsを試してみる
  4. スタッフやボランティアに使い方を共有し、徐々に活用の幅を広げていく

今すぐ申請を始めて、あなたの団体のコミュニケーションを次のレベルへ引き上げてみませんか?

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