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台湾発のAIコミュニケーション企業・クレッシェンド・ラボが、日本企業のAI活用を一段階引き上げるための新たな戦略フレームワーク「3Aモデル」を発表した。
2025年12月16日、同社はこのモデルを詳しく解説したeBook『AIで実現する3つの変革 ─ 2026年 AI×顧客コミュニケーションの最前線』を無料公開。ツールを導入しただけでは成果に結びつかないという現実を踏まえ、AIを真に事業価値へと変換するための指針を示している。
「導入」で満足していては遅れをとる時代へ
生成AIの普及により、多くの企業がAIツールを業務に取り入れた。しかし現場ではいまだ手作業が残り、期待していた成果が出ないというケースも少なくない。クレッシェンド・ラボはこの状況を「AI停滞」と捉え、打開策として段階的に進化する3つのAIステージを体系化した。
同社が活動するアジア市場は、メッセージアプリが顧客接点の中心となっている。日本ではLINEの利用率が8割を超えており、タイでも7割超に達するなど、リアルタイムのコミュニケーション品質がそのまま企業競争力に直結する環境だ。こうした市場特性を踏まえると、AI導入の設計が不十分であれば、むしろ顧客体験を損ねるリスクもある。
3Aモデルとは何か
クレッシェンド・ラボが提唱する「3Aモデル」は、Automatic・Agentic・Actionableの3段階で構成される。
第1段階:Automatic AI(反復作業の自動化)
AIを活用する最初のステップ。顧客サポートを例にとると、問い合わせ全体のうち約70%をAIが自動処理することで、スタッフの対応負荷を大幅に軽減できるとされる(Fluent Support調査)。応答速度の向上とサービス品質の改善が主な効果となる。
第2段階:Agentic AI(自律判断・実行)
与えられた指示をこなすだけのAIから、みずから状況を判断して行動するAIへ移行する段階。ガートナーは2026年までに企業の40%がAIエージェントとの協働に移行すると予測しており、業務プロセス全体をAIが支援する体制が整いはじめる。
第3段階:Actionable AI(意思決定・行動への接続)
自動化とデータ分析を統合し、リアルタイムで最適なアクションを導き出す最終段階。単なる効率化にとどまらず、経営判断や顧客体験の最適化まで踏み込んだ活用を目指す。
実際の導入事例:月160時間以上の工数削減も
同社が導入を支援した企業では、カスタマーサポートに届く問い合わせの40%以上が定型的な内容であることが判明した。AIシステムの導入後、問い合わせ全体の75%をAIが自動処理するようになり、重要度の高いケースの81%は適切に担当者へエスカレーションされた。結果として月160時間以上の業務工数が削減され、効率向上と顧客満足度の両立を実現したという。
2026年を左右する10のトレンド
eBookでは3Aモデルの解説に加え、今後のビジネスに影響を与える10のAIトレンドも整理されている。
社内システムを横断した業務統合の拡大、AIエージェント同士が対話する時代の到来、AIが生み出すビジネス価値を測る新たなKPIへの移行、さらにはAIを活かすためのデータ基盤整備の重要性などが挙げられており、2026年以降の企業戦略を考えるうえでの見取り図となっている。
一方で、リスクへの警告も忘れない。調査会社のForresterは、2026年までに3分の1のブランドが不適切なAI活用によって顧客の信頼を損なうと予測している。AIを導入することよりも、どのように設計・運用するかが問われる局面に入っているといえる。
会社概要
クレッシェンド・ラボは2017年に台湾で創業。現在は日本・台湾・タイ・シンガポールを中心に700以上のブランドのAIコミュニケーション支援を手がけている。2022年1月に設立された日本法人は東京都港区虎ノ門に本社を置き、代表は猪股 唯耶氏が務める。
eBook『AIで実現する3つの変革 ─ 2026年 AI×顧客コミュニケーションの最前線』は同社公式サイトから無料でダウンロード可能。続編として、マーケティング向け・営業&サービス向け・データ分析向けの全4編が順次公開予定となっている。
参照元:
PR TIMES「2026年の生存戦略―AI停滞を打ち破る「3Aモデル」と10のトレンド」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000106190.html

