1. Mailchimpとは
Mailchimpは、世界シェアNo.1のメールマーケティングプラットフォームです。非営利団体では、ニュースレター配信、イベント告知、寄付募集、支援者へのお礼メールなど、メールを通じた効果的なコミュニケーションを実現でき、支援者との長期的な関係構築に役立ちます。
一番の魅力は、500人まで完全無料のプランで基本機能が使え、有料プランでも非営利団体向けに15%割引が適用されること。ドラッグ&ドロップで美しいメールデザインを作成でき、開封率やクリック率を詳細に分析できるため、少ない予算で効果的なメールマーケティングが実現できます。
2. サービス基本情報
どんなツールか
Mailchimpは、アメリカのIntuit社(会計ソフトウェアQuickBooksで有名)傘下の企業が提供するクラウド型メールマーケティングプラットフォームです。
メールキャンペーンの作成、自動配信、購読者管理、効果測定など、メールマーケティングに必要なすべての機能を一つのプラットフォームで提供します。世界中で1,100万以上のユーザーが利用しています。
非営利団体は無料/割引で使えるか
はい、2つの方法で利用できます:
1.完全無料プラン:500人まで連絡先登録可能、月1,000通まで送信無料(誰でも利用可能)
2.有料プラン15%割引:Essentials、Standard、Premiumプランが通常価格より15%オフ(非営利団体向け割引プログラム)
提供している会社
Intuit Mailchimp(Intuit Inc.傘下)/ 本社:アメリカ・ジョージア州アトランタ
3. どんな団体におすすめ?
組織の規模
・小規模団体(1~10名、連絡先500人以下):完全無料プランで十分な機能を利用可能
・中規模団体(11~50名、連絡先500~5,000人):Essentialsプラン15%割引(月額約$11~$38)で高度な機能を追加
・大規模団体(51名以上、連絡先5,000人以上):StandardまたはPremiumプラン15%割引で本格的なマーケティング自動化
具体的な使用場面
・月1回のニュースレター配信:
活動報告、イベント告知、寄付のお礼などを統一デザインで配信
・イベント参加者への一斉メール:
講演会、ワークショップの開催案内やリマインダー送信
・寄付者へのお礼と継続的な情報提供:
寄付者リストをセグメント化し、パーソナライズされたお礼メールを自動送信
・ボランティア募集:
登録フォームを作成し、応募者に自動返信メールを送信
・メール開封率の改善:
A/Bテスト機能で件名やデザインをテストし、効果的なメールを作成
4. できること(主要機能)
機能1:ドラッグ&ドロップメールビルダー
プログラミング知識不要で、ドラッグ&ドロップ操作だけで美しいメールデザインを作成できます。100種類以上のテンプレートから選び、団体ロゴ、画像、テキスト、ボタンなどを配置するだけ。スマートフォンでも見やすいレスポンシブデザインが自動生成されます。
機能2:オーディエンス(連絡先)管理とセグメント
メール購読者の情報(名前、メールアドレス、寄付履歴、興味関心など)を一元管理できます。セグメント機能により、「過去1年間に寄付した人」「イベントに参加したことがある人」など条件を絞り込んで、ターゲットに合わせたメールを配信できます。
機能3:マーケティングオートメーション(自動配信)
特定の条件をトリガーとして、メールを自動送信できます。例えば、「ニュースレターに新規登録した人に、3日後にウェルカムメールを送る」「寄付後、即座にお礼メールを送る」などの設定が可能です(Standardプラン以上で高度な自動化が利用可能)。
機能4:詳細なレポートと分析
送信したメールの開封率、クリック率、購読解除率、クリックされたリンクなどを詳細に分析できます。どの件名が効果的か、どの時間帯に送ると開封率が高いかなど、データに基づいてメールマーケティングを改善できます。
機能5:サインアップフォーム(登録フォーム)とランディングページ
Webサイトに埋め込める購読者登録フォームや、独立したランディングページ(1ページのWebサイト)を無料で作成できます。ニュースレター登録、イベント申込、寄付募集などに活用でき、自動的にMailchimpの連絡先リストに追加されます。
5. 非営利団体の特典
無料/割引の詳細
選択肢1:完全無料プラン(誰でも利用可能)
| 項目 | 内容 |
| 料金 | 完全無料 |
| 連絡先数 | 最大500人 |
| 月間送信数 | 最大1,000通(1日500通まで) |
| オーディエンス数 | 1つのみ |
| テンプレート | 基本テンプレートのみ |
| サポート | 最初の30日間のみメールサポート |
| 自動化 | 基本的な自動配信のみ |
選択肢2:非営利団体向け15%割引(有料プラン)
| プラン | 通常価格(月額) | 非営利団体向け価格(15%オフ) |
| Essentials(500人) | $13 | 約$11 |
| Essentials(2,500人) | $45 | 約$38 |
| Standard(500人) | $20 | 約$17 |
| Standard(2,500人) | $60 | 約$51 |
| Premium(10,000人) | $350 | 約$298 |
※為替レート(米ドル建て)により価格が変動します
※2025年12月現在の料金
年間コスト削減効果の例(Standard 2,500人プランの場合)
・通常価格:$60 × 12ヶ月 = $720/年(約10万円/年)
・非営利団体向け価格:$51 × 12ヶ月 = $612/年(約8.5万円/年)
・年間削減額:約$108(約1.5万円)
通常プランとの違い
非営利団体向け割引は、機能面では通常プランと全く同じです。違いは価格のみで、15%オフが適用されます。ただし、申請・審査が必要で、承認されなかった場合は通常価格での利用となります。
どんな法人が対象か
Mailchimpの非営利団体向け割引プログラムの対象:
・特定非営利活動法人(NPO法人)
・公益社団法人・公益財団法人
・一般社団法人・一般財団法人(非営利型)
・社会福祉法人
・米国の501(c)(3)、英国のCharity Commission登録団体など、各国で正式に認められた非営利団体
対象外となる団体:
・政府機関、自治体
・学校法人、大学(教育機関向けプログラムあり)
・病院・医療法人
・政治団体、宗教団体(一部例外あり)
・営利型の一般社団法人
・任意団体(法人格がない団体、ただし無料プランは利用可能)
6. 始め方
無料プランの始め方(申請不要、即座に開始可能)
1.Mailchimp公式サイト(https://mailchimp.com)にアクセス
2.「Sign Up Free」(無料登録)をクリック
3.メールアドレス、ユーザー名、パスワードを入力して登録
4.メール認証を完了
5.基本情報(団体名、住所、ウェブサイトURLなど)を入力
6.すぐに利用開始可能
非営利団体向け15%割引の申請方法
1.無料アカウントを作成(上記の手順)
2.Mailchimpサポートに連絡
・アカウント設定画面から「Help」または「Contact Support」を選択
・「非営利団体向け割引プログラムの申請希望」と記載
3.必要書類を提出
・団体の正式名称
・法人番号または登記番号
・非営利法人であることを証明する書類(登記簿謄本、定款など)をPDFでアップロード
・団体のウェブサイトURL
4.審査を待つ
・Mailchimpサポートチームが審査を実施
5.承認通知を受け取る
・審査に通過すると、メールで通知が届く
6.有料プランにアップグレード時に自動で15%割引が適用される
必要な書類
・登記簿謄本または登記事項証明書
・定款
・非営利法人であることを証明する公式書類
申請から使えるまでの期間
・無料プラン:即座に利用開始可能(申請不要)
・非営利団体向け割引の審査:約1~2週間
申請ページのURL
無料プラン登録:https://mailchimp.com/signup/
非営利団体割引:アカウント作成後、サポートチームに連絡(専用申請フォームはなし)
7. 料金比較
| 項目 | 一般向け(Freeプラン) | 一般向け(Standardプラン 2,500人) | 非営利団体向け(15%割引) |
| 月額料金 | 無料 | $60/月 | 約$51/月(15%オフ) |
| 連絡先数 | 最大500人 | 2,500人 | 2,500人(同条件) |
| 月間送信数 | 最大1,000通(1日500通まで) | 30,000通(12倍) | 30,000通(同条件) |
| オーディエンス数 | 1つのみ | 無制限 | 無制限 |
| テンプレート | 基本テンプレート | 全テンプレート | 全テンプレート |
| マーケティング自動化 | 基本のみ | 高度な自動化(複数ステップ) | 高度な自動化(同じ) |
| A/Bテスト | なし | あり | あり |
| 送信時間最適化 | なし | あり | あり |
| サポート | 最初の30日間のみ | メール・チャットサポート | メール・チャットサポート |
| 年間コスト | 0円 | 約$720(約10万円) | 約$612(約8.5万円) |
※2025年12月現在の料金(米ドル建て、為替により変動)
8. 使い方の例
例1:月1回のニュースレター配信で支援者との関係構築
環境保全NPOが、月1回のニュースレターで活動報告を配信。Mailchimpのテンプレートを使い、ドラッグ&ドロップで写真と文章を配置。
「過去1年間に寄付した人」「ボランティア経験者」など、セグメントごとに内容を微調整してパーソナライズ。開封率は平均30%(業界平均21%を上回る)を達成。
レポート機能で「どのリンクがクリックされたか」を分析し、次回の記事内容に反映しています。無料プランで500人まで配信し、コストゼロで運用中です。
例2:イベント告知とリマインダーを自動化
子育て支援NPOが、オンライン講演会の告知にMailchimpを活用。サインアップフォームで参加申込を受付け、自動的に連絡先リストに追加。
Standardプラン(15%割引で約$17/月)のマーケティング自動化機能で、「申込直後にお礼メール」「3日前にリマインダー」「当日朝に会議リンク再送」の3段階メールを自動配信。参加率が従来の60%から85%に向上し、当日の欠席率が大幅に減少しました。
例3:寄付者への感謝メールと年次報告
国際協力NGOが、寄付者2,000人に対してお礼メールと年次報告を配信。Standardプラン(15%割引で約$51/月)で、寄付金額別にセグメントを作成し、「10万円以上寄付した方」「初回寄付の方」など、グループごとに異なるメッセージを送信。
お礼メールには団体ロゴ、活動写真、寄付の使い道を記載し、年次報告書PDFを添付。開封率40%、リンククリック率15%を達成し、次年度の継続寄付率が20%向上しました。
9. 注意点
使えない場合
・無料プランは誰でも利用可能ですが、500人・月1,000通の制限を超えると有料プランへの移行が必要
・非営利団体向け15%割引は審査が必要で、法人格のない任意団体は対象外(ただし無料プランは利用可能)
・日本の非営利団体でも申請可能ですが、英語でのコミュニケーションが必要な場合があります
制限事項(無料プランの場合)
・連絡先500人まで(退会者・未購読者もカウントされる)
・月1,000通、1日500通まで送信可能
・オーディエンス(リスト)は1つのみ
・高度なマーケティング自動化は利用不可
・A/Bテスト、送信時間最適化は利用不可
・メールフッターにMailchimpロゴが表示される
・サポートは最初の30日間のみ
うまく使うコツ
・連絡先を定期的にクリーニング:
無料プランでは退会者もカウントされるため、定期的に不要な連絡先を削除しましょう
・件名に工夫を凝らす:
開封率は件名で大きく変わります。「【重要】」「【期限あり】」など、緊急性や重要性を示す言葉を入れましょう
・モバイル表示を確認:
メールの60%以上がスマートフォンで開封されるため、必ずモバイルプレビューで確認しましょう
・セグメントを活用:
全員に同じメールを送るより、セグメントごとにパーソナライズしたメールの方が効果が高まります
・A/Bテストを実施:
有料プランでは、2つの件名やデザインをテストし、効果的な方を自動選択できます
・配信停止を簡単に:
配信停止リンクは必ず目立つ場所に配置しましょう(法律で義務付けられています)
・年払いを選ぶ:
有料プランは年払いを選ぶと約15~20%の追加割引が適用されます(非営利団体割引と併用可能)
10. よくある質問
Q1. 無料プランで十分ですか?それとも有料プランが必要ですか?
A. 連絡先が500人以下で、月1,000通以内の配信なら無料プランで十分です。
ただし、メール自動化(ウェルカムメール、リマインダーなど)やA/Bテストを使いたい場合は、Essentials以上の有料プランが必要です。また、複数のリストを管理したい場合も有料プランが必要です。
Q2. 非営利団体向け15%割引はどのプランに適用されますか?
A. Essentials、Standard、Premiumの全ての有料プランに15%割引が適用されます。無料プランは元々0円なので、割引対象外です。年払いを選択すると、15%割引に加えて年払い割引も併用できます。
Q3. 日本語でメールを作成できますか?
A. はい、Mailchimpは日本語に対応しており、日本語のメールを作成・配信できます。ただし、管理画面やサポートは主に英語です。日本語テンプレートは少ないため、自分でデザインを作成する必要があります。
Q4. Gmailの連絡先リストをインポートできますか?
A. はい、GmailなどのメールサービスやExcel/CSV形式の連絡先リストを簡単にインポートできます。ただし、メール配信には相手の同意(オプトイン)が必要です。無断で一方的にメールを送ることは、スパム行為として法律で禁止されています。
Q5. 無料プランから有料プランへのアップグレードは簡単ですか?
A. はい、管理画面からワンクリックで有料プランにアップグレードできます。既存の連絡先リスト、メールテンプレート、設定などはすべて引き継がれます。ダウングレード(有料→無料)も可能ですが、連絡先数が500人を超えている場合はメール送信が停止されます。
11. 似たツールとの比較
Benchmark Email(日本で25%割引)
日本のメールマーケティングツールで、非営利団体向けに25%割引を提供しています。日本語サポートが手厚く、管理画面も完全日本語化されています。ただし、テンプレートの洗練度や自動化機能の柔軟性ではMailchimpに劣ります。日本語サポートを最優先する団体にはおすすめです。
Sendinblue(現Brevo)
ヨーロッパ発のメールマーケティングツールで、無料プランでは連絡先数無制限(ただし1日300通まで送信)。SMSマーケティングも統合されています。非営利団体向けの特別割引はありませんが、無料プランが比較的寛容です。ただし、Mailchimpほどの知名度やテンプレート数はありません。
MailerLite
シンプルで使いやすいメールマーケティングツールで、無料プランは1,000人まで対応(Mailchimpの2倍)。非営利団体向けに30%割引を提供しています。ただし、高度な自動化機能やレポート機能ではMailchimpに劣ります。
Mailchimpを選ぶべき理由
Mailchimpは世界シェアNo.1で、1,100万以上のユーザーが利用する信頼性の高いプラットフォームです。テンプレートの豊富さ、自動化機能の柔軟性、詳細なレポート分析、サードパーティとの連携数(1,300以上)など、あらゆる面で業界トップクラスです。
非営利団体向けには15%割引が適用され、無料プランでも500人まで十分使えます。特に、英語圏のドナーや支援者にリーチしたい国際的な非営利団体にとって、Mailchimpは最も適したツールです。
12. まとめ
Mailchimpは、世界シェアNo.1のメールマーケティングプラットフォームであり、非営利団体向けには500人まで完全無料のプラン、さらに有料プランでは15%割引が適用されます。
ドラッグ&ドロップで美しいメールデザインを作成でき、開封率・クリック率を詳細に分析できるため、効果的なメールマーケティングを少ない予算で実現できます。
ニュースレター配信、イベント告知、寄付募集、支援者へのお礼メールなど、非営利団体のあらゆるメールコミュニケーションに対応。
マーケティング自動化機能により、手動作業を減らしながら、タイムリーで パーソナライズされたメッセージを届けられます。無料プランから始めて、必要に応じて有料プランにアップグレードできる柔軟性も魅力です。
次にやるべきこと
まずはMailchimp公式サイト(https://mailchimp.com)で無料アカウントを作成しましょう。連絡先リストをインポートし、テンプレートを選んで最初のメールを作成してみてください。無料プランで十分な効果を実感できたら、そのまま継続利用。
より高度な機能が必要になったら、非営利団体向け15%割引の申請をサポートチームに依頼し、有料プランにアップグレードしましょう。毎月のメール配信を習慣化し、開封率やクリック率のデータを分析することで、支援者とのコミュニケーションを継続的に改善できます。

