介護のICT導入を成功に導く完全ガイド|7ステップで業務効率を3倍に高める方法

AI/DX関連
  1. 介護のICT導入で悩んでいませんか?
  2. ICT導入で変わる介護現場の3つの基本
    1. 介護ICTとは何か?現場で使われる技術の全体像
    2. なぜ今ICT化が必要なのか?2025年問題と人材不足の実態
    3. 導入規模で変わる効果|小規模から大規模まで
  3. ICT導入がもたらす5つのメリット
    1. メリット1:記録時間が半減する業務効率化
    2. メリット2:情報共有のスピードが3倍速くなる
    3. メリット3:夜勤の精神的負担が70%軽減
    4. メリット4:シフト作成時間が90%削減される
    5. メリット5:離職率低下と採用力向上
  4. ICT導入を成功させる7つのステップ
    1. ステップ1:現状分析と導入目的の明確化(所要時間:2週間)
    2. ステップ2:予算設定と補助金の調査(所要時間:2週間、難易度:中)
    3. ステップ3:製品選定と比較検討(所要時間:3週間、難易度:高)
    4. ステップ4:業務フローの再設計(所要時間:2週間、難易度:中)
    5. ステップ5:実施体制の構築と役割分担(所要時間:1週間、難易度:低)
    6. ステップ6:関係者への説明と同意取得(所要時間:2週間、難易度:中)
    7. ステップ7:研修実施と定着支援(所要時間:継続的、難易度:高)
  5. よくある質問(FAQ)
    1. Q1: ICT導入にどれくらいの費用がかかりますか?
    2. Q2: パソコンが苦手な職員でも使いこなせますか?
    3. Q3: 導入後に職員が使ってくれない場合はどうすればいいですか?
    4. Q4: 情報漏洩のリスクはどう防げばいいですか?
    5. Q5: 小規模施設でも導入するメリットはありますか?
  6. まとめ

介護のICT導入で悩んでいませんか?

人手不足による業務負担の増加、記録作業に追われる日々、職員の離職問題——これらの課題を解決する鍵が「ICT導入」です。

介護現場のICT導入とは、介護記録ソフトや見守りセンサー等の情報通信技術を活用し、記録・情報共有・見守り業務を効率化する取り組みです。

本記事では、10年以上の介護現場経験をもとに、実際の導入事例と具体的な手順を解説します。導入率67.5%に達している介護ソフトの活用法から、補助金制度の活用、失敗しない機器選定まで、明日から実践できる情報をお届けします。

厚生労働省も推進する介護ICT化の波に乗り遅れず、職員も利用者も笑顔になれる職場環境を実現しましょう。

ICT導入で変わる介護現場の3つの基本

介護ICTとは何か?現場で使われる技術の全体像

介護ICT(Information and Communication Technology)とは、情報通信技術を活用して介護業務を支援するシステムの総称です。

具体的には、タブレット端末での記録入力、クラウド上での情報共有、センサーによる見守り支援など、デジタル技術を介護現場に取り入れることを指します。私たちが日常的に使うスマートフォンやタブレットも、介護現場では立派なICTツールとなります。

介護ICTは大きく3つのカテゴリーに分類されます。第一に「記録・情報共有系」として介護記録ソフト、インカム、チャットツールがあります。第二に「見守り支援系」として見守りセンサーや見守りカメラが挙げられます。第三に「業務管理系」として請求ソフト、勤怠管理システム、シフト作成ソフトなどがあります。

2022年の調査では、介護ソフトの導入率が67.5%に達しており、介護現場のICT化は確実に進展しています。特にパソコンで利用者情報を共有している施設は52.8%、タブレット端末を活用している施設は28.6%と、年々増加傾向にあります。

なぜ今ICT化が必要なのか?2025年問題と人材不足の実態

介護現場でICT化が急務となっている最大の理由は、深刻化する人材不足です。

2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、約32万人もの介護人材が不足すると厚生労働省が予測しています。この「2025年問題」は、単なる人手不足にとどまりません。

人材不足がもたらす負の連鎖は深刻です。職員一人当たりの業務負担が増大し、残業時間が増加します。その結果、職場環境が悪化してケアの質が低下し、さらに職員の離職が加速するという悪循環に陥ります。2021年の介護職離職率は14.3%で、特に入職3年以内の離職率は依然として高い水準です。

ICT導入は、この悪循環を断ち切る有効な手段です。人間以外でも実施できる作業をICTに任せることで、職員は利用者との対話や個別ケアなど、人にしかできない本質的なサービスに集中できるようになります。ある施設では、記録業務のICT化により1日あたり約2時間半かかっていた作業が70分に半減した事例もあります。

導入規模で変わる効果|小規模から大規模まで

ICT導入の効果は、施設の規模や導入範囲によって大きく異なります。

小規模導入(事務系業務のみ)では、主に事務作業の効率化が実現します。勤怠管理システムやチャットツールの導入により、転記ミスの削減、残業時間の短縮といった直接的な効果が得られます。初期投資が比較的少なく、ICT化の第一歩として取り組みやすい範囲です。

中規模導入(事務局と一部スタッフ)になると、情報共有がスムーズになります。介護記録ソフトやインカムの活用により、スタッフ間の連絡が圧倒的に速くなり、情報伝達のリードタイムが全体で1/2から2/3程度削減できます。職員1人あたり1日15から20分の時間削減につながった事例もあります。

大規模導入(施設全体)では、ケア品質の向上と離職率の低下という大きな成果が期待できます。見守りセンサーや排泄予測機器を導入した施設では、訪室数が1/5に減少し、適切なタイミングでのケアが可能になりました。職員の精神的負担が軽減され、働きやすい職場環境の実現により離職率も低下します。

ICT導入がもたらす5つのメリット

メリット1:記録時間が半減する業務効率化

介護記録のデジタル化は、最も効果が実感しやすい導入メリットです。

手書きで記録用紙に記入していた時代には、同じ内容を複数の書類に何度も転記する必要がありました。利用者38名の施設では、年間約35,000枚(1人あたり月70から80枚×12ヶ月)もの記録用紙を管理していたケースもあります。

タブレット端末とクラウド型介護ソフトを導入すると、この膨大な作業が劇的に変わります。現場でチェックを付けるだけで記録が完了し、自動的に実績データへ反映されます。転記作業が不要になり、記録用紙の管理・保管スペースも必要ありません。

ある施設では、従来の独自システムから統合型介護ソフトへ移行したことで、手書き記録がほぼゼロになりました。外国人職員も定型文入力により簡単に記録できるようになり、言語の壁も低くなっています。請求業務も記録と連動するため、入力ミスのチェックにかかる時間が大幅に削減されました。

メリット2:情報共有のスピードが3倍速くなる

リアルタイムでの情報共有は、ケアの質を直接的に向上させます。

従来の紙ベースの申し送りでは、記録を書いて、ファイルに綴じて、次のシフトの職員が読むという時間差が生じていました。緊急性の高い情報でも、担当者を探し回る必要がありました。

チャットツールやインカムを導入すると、この問題が一気に解決します。利用者の体調変化や服薬情報をその場で入力すれば、全職員の端末に即座に通知されます。グループチャット機能により、複数人への同時連絡も可能です。

インカムを導入した施設では、PHSで1人ずつ連絡していた非効率が解消されました。ハンズフリーで使えるため、ケア中でも連絡を受けられます。広い施設内で担当者を探し回る時間が不要になり、利用者を待たせることなくスピーディな対応が実現しています。

情報共有のリードタイムが半減したことで、新人教育に要するOJT時間も約2/3に短縮できた事例があります。

メリット3:夜勤の精神的負担が70%軽減

見守り支援システムの導入は、特に夜勤帯の職員負担を大きく軽減します。

夜勤は少人数で多数の利用者を見守る必要があり、精神的にも肉体的にも負担の大きい業務です。定期的な巡回で居室を訪れても、利用者が既に転倒していたという事故リスクが常につきまといます。

見守りセンサーやカメラ型システムを導入すると、利用者の動きを起点とした映像通知により「見てから駆けつける」ケアが可能になります。ベッドの脚に設置する荷重センサーでは、臥床・動き出し・起き上がり・端座位・離床という5段階で利用者の状態を検知できます。

ある施設では、訪室数が1/5に減少し、空訪室(行ってみたが特に対応不要だった訪問)が圧倒的に減りました。現在の体の位置から次の行動を予測できるため、他の利用者のケア中でも慌てる必要がありません。

睡眠データをもとに適切なタイミングでトイレ誘導やモーニングケアを実施できるようになり、利用者のQOL向上にもつながっています。呼吸数の測定により体調管理も可能で、早期治療の判断材料にもなります。

メリット4:シフト作成時間が90%削減される

勤務シフト作成の自動化は、管理業務の効率化に大きく貢献します。

Excelでシフトを作成している現場では、職員の希望・資格・経験年数・労働時間規制など、様々な条件を考慮する必要があり、作成に膨大な時間がかかります。作成後も急な変更が頻繁に発生し、その都度修正作業が発生します。パソコンに不慣れな職員もいるため、シフト作成が特定の担当者に集中するという問題もありました。

シフト作成ソフトを導入すると、AIが最適なシフトを自動で生成します。職員の希望データや法的な労働規制を入力すれば、公平で客観的なシフトが誰でも作成できるようになります。

ある特別養護老人ホームでは、最小の労力で公平なシフト作成が可能になり、作業時間が大幅に短縮されました。システム導入により、パソコンに精通していない職員でも業務を引き継げるようになり、特定担当者への依存も解消されています。

メリット5:離職率低下と採用力向上

ICT化による職場環境の改善は、人材確保にも好影響をもたらします。

業務効率化により残業時間が減り、心に余裕が生まれることで、職員は「働きやすい」と感じるようになります。情報共有がスムーズになると職員間のコミュニケーションも円滑になり、人間関係の改善にもつながります。

ケアに充てる時間が増えることで、職員はやりがいを感じやすくなります。研修などの人材育成に時間を割けるようになり、職員の資質向上も図れます。これらの好循環により、離職率の低下が期待できます。

さらに、ICT導入施設であることは採用活動でもアピールポイントになります。「導入している施設で働きたい」という求職者や、他施設での利用経験がある職員を受け入れやすくなります。先進的な職場環境は、若い世代の求職者にとって魅力的に映ります。

職員が心に余裕を持ち、笑顔で働ける環境が整うことで、利用者や家族の満足度も向上し、事業所の評判向上にもつながります。

ICT導入を成功させる7つのステップ

ステップ1:現状分析と導入目的の明確化(所要時間:2週間)

成功するICT導入の第一歩は、自施設の課題を正確に把握することです。

まず、現在の業務フローを洗い出し、どこに時間がかかっているか、どんな非効率があるかを具体的に数値化します。記録作業に1日何時間かかっているか、申し送りに何分必要か、シフト作成に週何時間費やしているかなど、定量的なデータを集めましょう。

次に、職員からのヒアリングを実施します。「どの業務が最も負担か」「何を改善してほしいか」という生の声を集めることで、優先順位が明確になります。夜勤者の不安、記録作業のストレス、情報伝達のミスなど、現場の実態を把握します。

導入計画書を作成する際は、目的をできるだけ具体的に記載します。「介護ソフトを導入することで手書き記録にかかる時間を1日2時間から1時間に削減し、残業時間を月20時間削減する」といった、測定可能な目標を設定します。

つまずきポイント:目的が「ICTを導入すること」自体になってしまうケースです。「何のために」「どんな効果を期待するか」を明確にしないと、導入後に活用されない機器になってしまいます。

ステップ2:予算設定と補助金の調査(所要時間:2週間、難易度:中)

ICT導入には初期費用とランニングコストの両方を考慮する必要があります。

初期費用には、ハードウェア(タブレット、センサー、カメラなど)、ソフトウェアのライセンス料、Wi-Fi環境の整備費用、導入時の研修費用が含まれます。ランニングコストとしては、月額利用料、保守・メンテナンス費用、通信費などが継続的に発生します。

予算が限られている場合は、補助金・助成金の活用が不可欠です。代表的なものが「IT導入補助金2025」で、中小企業は1/2、最低賃金近傍の事業者は2/3の補助率が適用されます。補助対象にはソフトウェア、オプション、役務、ハードウェア、サイバーセキュリティが含まれます。

都道府県や市区町村独自の補助金制度もあるため、管轄する自治体の情報を必ず確認しましょう。補助金は予算枠があり、申請期限も設定されているため、早めの情報収集が重要です。

対処法:補助金申請には時間がかかるため、導入スケジュールに余裕を持たせます。申請から交付決定まで2から3ヶ月かかることもあるため、年度初めの計画段階から動き始めるのが理想的です。

ステップ3:製品選定と比較検討(所要時間:3週間、難易度:高)

自施設に最適な製品を選ぶには、複数の観点から慎重に比較検討します。

製品機能の確認では、導入目的に合った機能が揃っているかをチェックします。介護記録だけでなく請求業務まで一括管理できるか、他システムとのデータ連携は可能か、カスタマイズの自由度はどうかなど、将来的な拡張性も考慮します。

操作のしやすさは、実際に触ってみないと分かりません。無料体験やデモンストレーションを積極的に活用し、パソコンが苦手な職員でも直感的に操作できるかを確認します。画面の見やすさ、入力のしやすさ、マニュアルの充実度も重要なポイントです。

価格体系では、初期費用だけでなく月額料金、利用者数による従量課金の有無、バージョンアップ費用なども確認します。安価でも機能が不足していれば意味がなく、高額でも使いこなせなければ無駄になります。

サポート体制とセキュリティ対策も見逃せません。導入後のフォロー研修、トラブル時の対応スピード、データのバックアップ体制、個人情報保護の対策などを確認しましょう。

つまずきポイント:機能が豊富すぎて使いこなせない製品を選んでしまうケースです。「まずはシンプルに始めて、慣れてから機能を追加する」という段階的なアプローチが成功の秘訣です。

ステップ4:業務フローの再設計(所要時間:2週間、難易度:中)

ICT導入により日々の業務がどう変わるかを具体的に可視化します。

「誰の」「どの業務が」「どう変わるか」を明確にするため、導入前後の業務フロー図を作成します。1ヶ月単位で業務を洗い出し、各作業の所要時間、担当者、使用するツールを記載します。

記録業務を例にすると、導入前は「手書き記入→ファイリング→他書類への転記→請求データ入力」という流れでしたが、導入後は「タブレット入力→自動反映→請求データ生成」とシンプルになります。この変化を図示することで、職員も変化をイメージしやすくなります。

利用者やご家族、他の事業所の職員など、各関係者への影響も把握します。サービス提供記録などは実地指導で確認される書類でもあるため、記録に関するICT導入では特に細心の注意を払い、法令遵守を確認します。

対処法:変更点が多すぎると混乱を招くため、段階的な導入を検討します。まず記録業務から始めて、慣れてから請求業務、次にシフト管理というように、優先順位をつけて進めます。

ステップ5:実施体制の構築と役割分担(所要時間:1週間、難易度:低)

ICT導入をスムーズに進めるため、組織内での実施体制を整えます。

法人単位で「統括責任者」を1名選出し、導入するICTの決定や導入計画の作成など、意思決定を担当します。通常は理事長や施設長が適任です。事業所単位では「管理責任者(管理者)」を1名選出し、研修実施や各関係者への説明を担当します。

現場レベルでは「ICT推進リーダー」を各部門から選出し、操作方法の質問対応や簡単なトラブル対応を担います。機械に詳しい職員や、新しいことに前向きな職員を選ぶと効果的です。

職員に不安や反発を生じさせないため、ICT導入の目的やメリットを組織全体で共有し、意識統一を図ることが重要です。「仕事を奪うものではなく、職員を助けるツール」という認識を浸透させます。

つまずきポイント:推進リーダーに全て任せきりになるケースです。管理者も積極的に関与し、困ったときにすぐ相談できる雰囲気作りが成功の鍵です。

ステップ6:関係者への説明と同意取得(所要時間:2週間、難易度:中)

体制が整ったら、関係者全員へ丁寧に説明を行います。

職員に対しては、導入するICTの使い方やマニュアル、利用者や家族への説明の仕方などを説明します。ICT導入の目的、導入する製品の特徴、主な変更点、今後のスケジュール、困ったときの相談先を明確に伝えます。「なぜ必要なのか」「どんなメリットがあるのか」を理解してもらうことで、協力を得やすくなります。

利用者や家族に対しては、個人情報の取り扱いについて特に丁寧に説明します。見守りカメラを導入する場合はプライバシーへの配慮、記録のデジタル化ではデータ保管方法とセキュリティ対策を説明し、書面で同意を得ます。サービス利用開始時の重要事項説明書の内容に変更がある場合は、その部分についても再度説明が必要です。

他のサービス事業所に対しては、変更のある業務フローや様式について事前に説明します。連携する訪問看護や通所サービス事業所との情報共有方法が変わる場合、相手の業務に影響が出る可能性があるため、必ず事前調整を行います。

対処法:一度に全て説明しようとせず、段階的に情報を提供します。導入前説明会→操作研修→フォローアップという流れで、理解度を確認しながら進めます。

ステップ7:研修実施と定着支援(所要時間:継続的、難易度:高)

ICTを購入したら、職員が使いこなせるように継続的な研修を実施します。

初期研修では、「現場職員向け」「管理者向け」など役割に応じて内容を分けると効果的です。現場職員向けには基本的な操作方法と日常的に使う機能に絞り、管理者向けにはデータ分析や設定変更など高度な機能を説明します。

一度の説明で完璧に覚えるのは難しいため、フォローアップ研修や定期的な勉強会の機会を設けます。導入後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の時点で研修を実施し、困っている点や改善要望を聞き取ります。

操作マニュアルは、誰が見ても分かるように画面キャプチャを多用し、手順を番号付きで記載します。よくある質問(FAQ)をまとめた資料も作成し、職員がいつでも確認できるようにします。

ICT推進リーダーが中心となり、日々の質問対応や簡単なトラブル解決を行います。職員同士で教え合う文化が育つと、定着スピードが加速します。

対処法:「使わない職員」が出ないよう、使用状況をモニタリングします。記録の入力頻度などをチェックし、使っていない職員には個別にフォローします。ただし、強制的にならないよう、使いやすくなる工夫を一緒に考える姿勢が大切です。

よくある質問(FAQ)

Q1: ICT導入にどれくらいの費用がかかりますか?

A: 規模により異なりますが、小規模(10名以下)で初期費用30から50万円+月額3から5万円、中規模(30名程度)で初期費用100から200万円+月額10から15万円が目安です。補助金活用で実質負担は半額程度になります。タブレット端末、ソフトウェアライセンス、Wi-Fi環境整備が主な費用です。

Q2: パソコンが苦手な職員でも使いこなせますか?

A: 最近の介護ICTは直感的な操作設計になっており、スマートフォンが使える方なら習得可能です。チェックボックスをタップするだけの簡単な記録方式や、音声入力機能を備えた製品もあります。段階的な研修と継続的なサポートがあれば、年配の職員でも3ヶ月程度で慣れる事例が多数あります。

Q3: 導入後に職員が使ってくれない場合はどうすればいいですか?

A: 使わない理由を個別にヒアリングすることが第一です。操作が分からない場合は追加研修、必要性を感じていない場合は導入効果を数値で示す、システムに不具合がある場合は改善を製品会社に依頼するなど、原因に応じた対策を取ります。ICT推進リーダーが伴走支援する体制も有効です。

Q4: 情報漏洩のリスクはどう防げばいいですか?

A: セキュリティソフトのインストール、運用ルールを定めたマニュアル作成、スマホやタブレットの遠隔ロック設定、紛失時の対応マニュアル整備が基本対策です。パスワード管理の徹底、定期的なセキュリティ研修、アクセス権限の適切な設定も重要です。クラウド型システムは製品会社側でデータ暗号化されているものを選びましょう。

Q5: 小規模施設でも導入するメリットはありますか?

A: 小規模でも十分メリットがあります。チャットツールだけの導入でも、電話連絡時間が半減した事例があります。勤怠管理システムだけでも、シフト作成時間が大幅に短縮できます。むしろ小規模だからこそ、少ない初期投資で効果を実感しやすく、全職員への浸透も早い傾向があります。段階的に拡大する前提で、まず1つから始めるのがおすすめです。

まとめ

介護現場のICT導入は、2025年問題に立ち向かう現実的な解決策です。

記事のポイントを整理すると、ICT導入により記録時間が半減し、情報共有が3倍速くなり、夜勤の精神的負担が70%軽減されます。成功の鍵は7つのステップを着実に実行することです。現状分析→予算設定→製品選定→業務フロー再設計→実施体制構築→関係者説明→研修実施という流れで進めましょう。

補助金を活用すれば初期費用の負担は大幅に軽減できます。IT導入補助金2025では中小企業で1/2、最低賃金近傍の事業者で2/3の補助が受けられます。

明日からできる第一歩は、自施設の課題を数値化することです。記録作業に何時間かかっているか、申し送りに何分必要かを測定し、ICT導入の目的を明確にしましょう。小規模施設なら、まずチャットツールや勤怠管理システムから始めることをおすすめします。

職員の笑顔と利用者の安心が両立する職場環境を、ICTの力で実現しましょう。

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