受験生の8割超がAIを手放せない——広がる活用と高まる「正確性」への不信感

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生成AIを使いながら受験勉強をしている高校生の間で、ChatGPTが圧倒的な支持を集める一方、情報の信頼性や依存への懸念が前年より大きく膨らんでいることが最新調査で浮かび上がった。


学習塾「武田塾」を全国展開する株式会社A.ver(東京都文京区)は2026年1月、生成AIを学習に取り入れている高校生111名を対象にしたアンケート調査を実施した。

調査期間は2025年12月25日から2026年1月5日で、前年(2025年版)の同様調査との比較も行われている。

ChatGPTがダントツ、Geminiが遠い2位

どのサービスを使っているかという質問では、ChatGPTと答えた生徒が84.7%と断トツのトップとなり、Googleの「Gemini」が25.2%で続いた。

MicrosoftのCopilot(4.5%)やClaude(2.7%)、Perplexity(1.8%)は大きく水をあけられた形で、AIアシスタント市場における認知度・普及度の差がそのまま学習場面にも反映されている。

定期テスト対策での活用が急増

生成AIをどのタイミングで使うかを尋ねたところ、「定期テストや模試などのテスト対策」と答えた割合が39.6%に達し、前年の30.0%から約10ポイントの伸びを記録した。
「授業の復習」(35.1%)や「予習」(21.6%)も続いており、勉強の補助ツールとしての定着が着実に進んでいる様子がわかる。

科目別の有用性では、数学が36.0%で首位に立ち、前年の22.0%から大幅上昇した。
英語(23.4%)と国語(9.0%)がこれに続く。

具体的な使い方としては「問題の解き方を質問する」が55.7%で2年連続トップとなっており、わからない問題を即座に解説してもらうという使われ方が中心になっていることがわかる。

広がるAI不信——「情報が正しいか不安」が13ポイント以上増加

一方で、懸念も着実に積み上がっている。
「情報の正確性が心配」と答えた割合は52.3%に上り、前年の39.0%から13.3ポイントも跳ね上がった。

AIが事実と異なる情報を自信満々に提示する「ハルシネーション」問題への認識が受験生にも広まりつつあることを示している。

「AIに頼りすぎてしまうのが怖い」という回答も33.3%を占め、「自分で考える力が衰えそう」という不安を持つ生徒も28.8%いた。

実際に悪影響として「すぐAIに任せるようになった」と答えた生徒は58.6%にのぼり、自己評価レベルでもAI依存の問題が体感されている。

「適度に使う」意識へのシフト

それでも今後の活用意向を聞くと、
「積極的に使いたい」(19.8%)と「場面を絞って適度に使いたい」(64.9%)
を合わせると84.7%が継続利用を考えていることがわかった。

前年は「積極的に使いたい」が27.0%だったのに対し今年は下がっており、闇雲に頼るのではなく使い方を意識する方向に意識が変化していることがうかがえる。

自分なりの利用ルールを持っている生徒は全体の40.5%。

そのうち最も多いのが
「まず自分で考えてからAIを使う」(66.7%)で、
「回答を鵜呑みにせず確認する」(44.4%)、
「答えでなくヒントだけもらう」(35.6%)
と続く。

AIを完全に信頼するのではなく、自分の思考と組み合わせて使おうとする姿勢が一定数の生徒に育まれていることが読み取れる。

AI時代の受験生が突き当たる矛盾

今回の調査が示すのは、利便性を知ってしまったがゆえに手放せなくなっている現実と、それに伴う信頼性や依存への葛藤が共存している状況だ。

情報の速さや24時間対応といったメリット(60.4%、49.5%)を享受しながら、その正確性を疑い始めている——この複雑な構図は、生成AIが本格的に日常学習に組み込まれた時代の受験生が直面する課題を映し出している。

(本調査の出典元:武田塾 / 株式会社A.ver)


参照元:
PR TIMES「【生成AIと受験勉強の実態調査2026】ChatGPT利用率が84.7%で首位!
一方で「情報の正確性」への不安は52.3%と2025年に比べ13.3ポイント増」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000074794.html

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