介護システムランキングとは、シェア率や導入件数で介護ソフトを順位付けしたものです。2025年最新では、シェア1位のソフトが28.6%でトップシェアを獲得しています。しかし、シェア率が高いからといって、必ずしも自事業所に最適とは限りません。
本記事では、介護事業所の業務効率化支援経験から、ランキングの正しい読み方と、自事業所に最適なシステムを選ぶ3ステップを解説します。
介護システムランキングTOP10(2025年最新シェア率)
調査データの背景
2025年最新の介護システムシェア率ランキングを以下に示します。このデータは大規模調査機関が実施した介護事業所向けの調査に基づいており、全国複数事業所を対象に調査されました。
介護システムシェア率ランキングTOP10
| 順位 | ソフト分類 | シェア率 | 導入件数 |
| 1位 | ソフトA | 28.6% | 72,600 |
| 2位 | ソフトB | 22.4% | 61,200 |
| 3位 | ソフトC | 8.4% | 50,400 |
| 4位 | ソフトD | 4.9% | 21,000 |
| 5位 | ソフトE | 4.1% | 19,000 |
| 6位 | ソフトF | 3.2% | 50,000 |
| 7位 | ソフトG | 3.0% | – |
| 8位 | ソフトH | 2.4% | 5,500 |
| 9位 | ソフトI | 1.8% | – |
| 10位 | ソフトJ | 1.3% | 6,000 |
上位3社の特徴
ソフトA(シェア1位):
業界トップシェア。音声入力や最新デバイス対応など最新技術を積極導入。72,400以上の事業所で利用され、安定性とサポート体制が強み。
ソフトB(シェア2位):
医療・介護連携に強い。電子カルテメーカーとしての実績もあり、介護老人保健施設での導入が多い。
ソフトC(シェア3位):
無料体験期間や経営支援サービスが充実。初期費用0円で導入しやすく、WEBマーケティングに強い。
重要な注意点
導入件数のカウント方法はメーカーごとに異なります。「事業所番号」「住所」「法人グループ全体」など基準が統一されていないため、ランキングは参考程度に留めることが重要です。
ランキングだけで選ぶ3つの落とし穴
介護システムをランキングだけで選ぶと、以下の3つの落とし穴に陥る可能性があります。
❌ 落とし穴1: シェア率=自事業所に最適とは限らない
シェア率が高いソフトは機能が充実していますが、その分複雑で高額になる傾向があります。例えば、ヘルパー5名の小規模訪問介護事業所が、複数事業所の統合管理機能を持つ大手ソフトを導入しても、使いこなせない機能が多く、コストも過剰です。
具体例:
小規模デイサービスでは、トップシェアのソフトを導入したものの、機能が多すぎて職員が混乱。結果的に、記録業務に特化したシンプルなソフトに乗り換えて業務時間が3割削減されました。
❌ 落とし穴2: ランキング調査方法が統一されていない
各メーカーが公表する導入件数のカウント方法は異なります。A社は「事業所番号ごと」にカウントする一方、B社は「住所」でカウントしたり、「無料体験中のユーザー」も含めたりするケースがあります。
つまり、ランキングの数字は「メーカーの好きなように公表できる」という現実があります。
❌ 落とし穴3: 口コミ数の偏り
大手ソフトほど利用者数が多いため、口コミ数も多くなります。一方、小規模ソフトは口コミ数が少なく、評価が埋もれがちです。口コミ評価を見る際は、投稿している事業所の規模や業種が自事業所と近いかを確認しましょう。
正しい選び方3ステップ
介護システムを選ぶ際は、ランキングを参考にしつつ、以下の3ステップで自事業所に最適なソフトを見極めましょう。
STEP1: 自事業所の規模・課題を明確化
まず、自事業所の規模と解決したい課題を明確にします。規模によって最適なソフトのタイプが異なります。
事業所規模別の選定基準:
大規模(複数事業所・職員50名以上):
統合管理機能、事業所間連携、経営分析機能が必要。トップシェアの統合型ソフトが適しています。
中規模(単独事業所・職員10-50名):
記録・請求・勤怠管理などバランス型。クラウド型で拡張性があるソフトが最適です。
小規模(職員10名以下):
シンプル操作・低コスト重視。請求特化型や記録特化型で月額1-2万円台のソフトが現実的です。
解決したい課題の例:
・請求業務に時間がかかる → 請求データ自動作成機能
・記録の転記作業が負担 → タブレット・スマホ対応の記録機能
・職員のシフト管理が煩雑 → 勤怠管理・シフト自動作成機能
STEP2: ランキング上位から3-5社に絞る
規模と課題が明確になったら、ランキング上位から候補を3-5社に絞ります。シェア率が高いソフトは、以下のメリットがあります。
シェア上位ソフトのメリット:
・事業撤退リスクが低く、長期的に安定利用できる
・法改正対応が早い(開発人員が充実している)
・操作経験者が入社する可能性が高く、研修時間を短縮できる
・サポート体制が充実している
例えば、小規模事業所であれば、ランキング3位のソフトC(初期費用0円)、10位のソフトJ(月額8,000円~)、8位のソフトHなどが候補になります。
STEP3: 無料体験で操作性・サポートを確認
最終判断は、必ず無料体験で実際の操作感を確認してから行いましょう。多くのソフトは2週間~1ヶ月の無料体験期間を提供しています。
無料体験でのチェックリスト:
・直感的に操作できるか(職員が5分以内に記録を完了できるか)
・レスポンス速度は十分か(画面切り替えが遅くないか)
・スマホ・タブレットでの操作性は良いか
・サポート窓口の対応時間(平日のみか、土日も対応か)
・初期設定支援の有無(データ移行、操作研修の提供)
現場の職員に実際に操作してもらい、「使えそうか」を確認することが最も重要です。管理者だけで判断せず、記録を入力する職員の意見を取り入れましょう。
事業所規模別おすすめソフトの特徴
ランキング上位から、事業所規模別におすすめのソフトタイプを紹介します。
大規模事業所向け(複数事業所・職員50名以上)
特徴:
統合管理機能、事業所間連携、経営分析、外部機器連携が充実。初期費用・月額費用は高額だが、機能が網羅的。
該当ソフト:
ソフトA、ソフトB、ソフトF
向いている事業所:
特別養護老人ホームや介護老健施設など大規模施設、複数サービスを展開する法人、医療連携が必要な事業所。
中規模事業所向け(単独事業所・職員10-50名)
特徴:
記録・請求・勤怠管理などバランス型。クラウド型で拡張性があり、オプション追加で機能を増やせる。月額2-3万円が相場。
該当ソフト:
ソフトC、ソフトE、その他中規模向け製品
向いている事業所:
デイサービス、訪問介護、居宅介護支援など単独事業所で、将来的な事業拡大も視野に入れている場合。
小規模事業所向け(職員10名以下)
特徴:
シンプル操作・低コスト重視。請求特化型や記録特化型で、月額1-2万円台。初期費用0円のクラウド型が多い。
該当ソフト:
ソフトJ、その他小規模向けソフト
向いている事業所:
小規模訪問介護、新規開業事業所、まずは請求業務だけでも効率化したい事業所。
ランキング以外で確認すべき3つのポイント
介護システムを選ぶ際、ランキング以外にも以下の3つのポイントを確認することで、将来的な業務効率化につながります。
1. 実績把握体制対応状況(2024年報酬改定対応)
2024年の介護報酬改定により、実績把握体制へのデータ提出が加算要件となりました。ソフトが対応しているか、また全様式に対応しているかを確認しましょう。
2. AI機能搭載状況
最新の介護システムでは、AI機能が導入されています。例えば、AIによるケアプラン自動提案、音声入力での記録作成、要介護度の予測機能などです。これらの機能があると、記録時間が大幅に短縮されます。
3. 外部システムとの連携
会計ソフト、勤怠管理システム、バイタル測定機器、見守りセンサーなど、既存システムや外部機器と連携できるかを確認しましょう。連携機能があると、データの二重入力を防げます。
よくある質問(FAQ)
Q1: シェア1位のソフトが必ず良いソフトですか?
A: いいえ。シェア率が高いソフトは機能が充実し安定性がありますが、その分複雑で高額です。小規模事業所では過剰スペックになる可能性があります。自事業所の規模と課題に合ったソフトを選ぶことが最優先です。
Q2: 小規模事業所でも大手ソフトを選ぶべきですか?
A: 必ずしもそうではありません。職員10名以下の小規模事業所では、シンプルで低コストなソフトの方が使いこなせます。月額1-2万円台で請求・記録特化型のソフトを選び、必要に応じて機能を追加する方が現実的です。
Q3: ランキング調査はいつ時点の情報ですか?
A: 本記事で紹介したランキングは、大規模調査機関が実施した調査データに基づいています。ランキングは調査時期やメーカーの公表タイミングで変動するため、最新情報は各メーカーの公式サイトで確認しましょう。
まとめ
介護システムランキングは、シェア率や導入件数で介護ソフトを比較する有用な情報ですが、ランキングだけで選ぶのは危険です。
失敗しない選び方の3ステップ
- 自事業所の規模・課題を明確化(大規模/中規模/小規模で最適ソフトが異なる)
- ランキング上位から3-5社に絞る(シェア上位=安定性・サポート充実)
- 無料体験で操作性・サポートを確認(現場職員の意見を取り入れる)
シェア率が高いソフトは安定性とサポート体制に優れていますが、自事業所の規模と課題に合ったソフトを選ぶことが最も重要です。まずは2-3社の無料体験から始め、実際の操作感を確かめてから導入を決定しましょう。

