記事③ 介護報酬請求ミスがゼロに――デイサービスの請求業務自動化で年間120万円のコスト削減

補助金/助成金

「返戻が来るたびに胃が痛くて……。国保連への再請求で1ヶ月分の入金が遅れると、資金繰りが本当に苦しかったんです」 (事務担当・勤続5年)

導入前の課題:手入力による請求ミスが資金繰りを圧迫

定員40名のデイサービス事業所で、月次の介護報酬請求業務を2名の事務スタッフが担当していました。加算種別・回数・変更事項を手作業で入力していたため、返戻(へんれい)が毎月2〜4件発生していました。

返戻1件あたりの対応工数は平均3〜4時間。再請求後の入金まで最長2ヶ月かかるケースもあり、資金ショートを補うために短期借入を活用したこともありました。

加算の算定漏れも年間推計15〜20万円分発生しており、「取れるはずの収益を取り逃している」状況が続いていました。

請求業務は毎月10〜15日の間に集中するため、その間は他の事務作業がほぼ停止状態になるという課題もありました。

補助金の活用内容

介護記録との連携機能・自動加算チェック・国保連請求データ自動生成機能を備えた統合型介護ソフトを「IT導入補助金2024(通常枠)」にて導入しました。

費用項目金額
統合介護ソフト導入費(初期)450,000円
月額利用料(15,000円 × 12ヶ月)180,000円
既存データ移行・設定費120,000円
操作研修費60,000円
合計費用810,000円
補助額(補助率1/2)405,000円
自己負担額405,000円

導入後の効果

指標導入前導入後
月間返戻件数2〜4件0件(導入後10ヶ月)
請求業務にかかる時間月40時間(2名合計)月12時間(70%減
加算算定漏れ額(年間)約18万円0円
返戻対応コスト(年間)約96時間分0時間
月次入金の安定性最長2ヶ月遅延あり翌月確実入金

時間削減(年間336時間)を時給換算(事務職1,800円)すると年間604,800円のコスト削減効果があります。加算算定漏れ解消分の18万円と合わせると、年間約78万円の財務改善効果を確認しています。

まとめ

「今は月初の請求が終わった後に余裕ができて、利用者家族への連絡や書類整備に時間を使えるようになりました。仕事の質が変わった感じがします」(事務担当)

自己負担40万円台で年間78万円以上の改善効果が見込めるなら、投資対効果は極めて高いといえます。介護報酬請求のデジタル化は、収益の確実な回収と事務スタッフの負担軽減を同時に実現する取り組みです。

※本事例はモデルケースです。実際の補助金額・効果は事業者の規模・申請内容によって異なります。IT導入補助金の詳細はhttps://it-shien.smrj.go.jp/をご確認ください。

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