リード
AI・SaaSの導入が当たり前になった今、多くの企業がむしろ悩みを深めている。ツールに投資したはずなのに、現場では使われず、データはバラバラ、効果測定もできない。こうした課題の本質は「ツール選びの失敗」ではないと、東京・渋谷のスタートアップ、株式会社Merは指摘する。
同社は2026年1月、「AI Operations」という新たな概念を打ち出し、公式サイトを全面刷新した。
AI導入の「7割問題」とは何か
Merの調査・支援実績によれば、AI・SaaSツールを導入した企業の約7割が「成果が出ない」という壁に突き当たっているという。原因として同社が指摘するのは、ツール自体の性能ではなく、組織の「運営構造(Operations)」が根本から設計されていないという点だ。
具体的には、業務が特定の担当者に依存していてノウハウの再現ができない状態、部門間でデータが分断されていてAIが判断に使えない状態、導入したツール同士が連携されず業務フローが途切れている状態——こうした「構造の欠如」が問題の正体だとMerは分析する。
「仕組みで動く組織」へ:AI Operationsとは
こうした課題を解決するためにMerが体系化したのが「AI Operations」というフレームワークだ。これは個々のツール導入やプロセス改善にとどまらず、データ・業務・役割・自動化・統合の5要素を組み合わせた「運営構造そのものの再設計」を目指す考え方である。
従来のDX支援との最大の違いは支援の範囲と期間にある。部門単位の改善や導入完了をゴールとするのではなく、設計から実装、現場への定着、データに基づく継続改善まで一貫して伴走する点がポイントだ。
同社の代表取締役・澤口友彰氏は、「どれだけ優れた戦略や人材がいても、運営基盤がなければ成果は続きません」と述べており、ツールではなく構造こそが持続的な成果の鍵だという立場を明確にしている。
3つのサービス層で支える実装体制
AI Operationsを実現するにあたって、Merは3つの領域でサービスを展開している。
まず「BASE(土台)」層として、179か国・10万社以上に導入されているAI CRMプラットフォーム「Pipedrive」を提供する。顧客情報や商談データを一元管理することで、組織全体のデータ基盤を整える。Merは国内で唯一のマスターパートナーとして、日本市場向けの導入・活用支援を担っている。
次に「STRUCTURE(構造)」層では、RevOps(Revenue Operations)の思想を基盤とした業務自動化支援「diver」を展開。SaaSの選定・設計・連携・自動化を包括的に支援し、組織全体が同じ仕組みで継続的に動ける体制の実装を目指す。
そして「DATA(データ)」層には、500万社・800万人以上の情報を格納するAIリードデータベース「LeadPool」がある。企業・人物情報に加えてインテントデータも自動付与することで、誰にいつアプローチすべきかを勘ではなくデータで判断できる環境を提供する。
2026年のさらなる展開
今回のサイトリニューアルはMerが「AI Operations Company」としての立場を社会に示す第一歩と位置づけられている。今後は運営構造設計のノウハウや業界別ベストプラクティスの発信、実践企業同士の知見共有コミュニティの形成を進める方針だ。
さらに2026年中には、AI Operationsの実装をさらに加速させる2つの新サービスのローンチも予定されており、支援の幅が広がることが期待される。
「ツールを選ぶ時代」から「運営構造をデザインする時代」へ——Merが提唱するこの転換が、日本企業のAI活用の在り方をどう変えていくのか、注目が集まる。
参照元: PR TIMES(株式会社Mer プレスリリース、2026年1月6日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000054314.html

