経営・教育の未来を縁組:「事業構想サミット 2026」が経済産業省や慶應義塾大学の知見を一つの舞台に集約

AIニュース

2026年2月3日


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学校法人先端教育機構は、2026年1月28日・29日の2日間にわたり、「事業構想サミット 2026」を開催した。AI導入の実務課題から人的資本経営の本質、さらに次世代教育の設計まで、企業・自治体・教育機関が直面する今後の構想課題を、経済産業省や大企業の経営者とともに深く掘り下げた。


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急変する社会環境を背景とする開催企画

今年のサミットは、急速に進む社会や経済の変化を受け、組織がどのように将来を見据えるべきかを中心にした企画となった。「AI」「人的資本経営」「成長戦略」「探究学習」という4つの大テーマに沿って、各セッションが構成され、政府や企業の第一線で活躍する専門家たちが登壇した。

イベントは東京都港区にある先端教育機構の会場に加え、オンライン参加も可能にされた。会場の収容定員は100名で、事前予約制で開催された。レバテック、F5ネットワークスジャパン、ロッテ、東急、NTT東日本、田中鉄工の6企業が協賛として名乗った。

「AI」「人的資本経営」を経済産業省視点で掘り下げ

1日目の午前セッションは、AIの経営に対する影響と活用戦略を中心にした。経済産業省のAI産業戦略室の三木一樹氏が、政府側のAI政策と今後の方向性について説明した。

続いて、データサイエンス企業ブレインパッドの代表取締役社長CEOの関口朋宏氏が、日本企業がAI時代どう経営を再設計すべきかを提示した。レバテック社長の泉澤匡寛氏も、企業内でのAI活用が進みにくい構造的な原因と、それを打破するための段階的アプローチについて語った。

午後には「人的資本経営」に焦点が当たった。経済産業省の林美穂氏が、現時点での政策の成果と企業に求められる問題意識を整理した上で、リンクアンドモチベーション社長の坂下英樹氏や慶應義塾大学教授の保田隆明氏が、組織戦略と事業実績をどう結びつけるかという実践的な視点を加えた。

成長戦略と次世代教育の設計を2日目で議論

2日目の午前は「危機管理投資・成長戦略」をテーマにし、社会構想大学院大学の教授陣が戦後の政策の歴史から現在の経営課題へと読み取るべき視点を提示した。F5ネットワークスジャパンの田邊淳一氏は、AI環境に特有とされるセキュリティリスクに対する実務的な対策の紹介も行った。

午後には教育の未来が議題となった。経済産業省の柳橋幸裕氏が「未来の教室」と産業界の連携を巡る政策動向を説明した。田中鉄工のCEO村田満和氏は、脱炭素と教育を組み合わせた地域ベースの取り組みを発表した。

特に注目を集めたのが、東急と株式会社ロッテが共同で進めている「マチカシ」と名付けた探究学習プログラムの事例だった。

亀田一誠氏(東急)と金澤直樹氏(ロッテ)が、異なる企業背景からのコラボレーションで子どもの探究活動をどう設計したかを共有した。最後にNTT東日本の佐野雅啓氏が、産官学連携による次世代教育の将来像をまとめた。

イベント全体の位置づけ

本イベントは、受講料を無料に設定し、幅広い属性の参加者を対象としたことも特徴だった。企業経営者や自治体職員のほかに教育関係者も対象とされており、組織の垂直・水平な連携を意識した構成になっていた。

主催者側のコメントとして、「キーワードに流されない」という視点も強調された。関孝則特任教授が各セッションの冒頭で、経営や教育の議論がどうもてなすかではなく構想の本質をどう掴むかという提問を投げかけた。


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