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年末年始に「寂しい」と感じる50代独身者はわずか2.9%。一人で過ごすことを「自由で快適」と捉える人が約7割に上る一方で、健康不良や老後への不安に直面した際には、誰にも頼れない「孤立」への強い恐怖を抱いている実態が、大規模な意識調査から浮かび上がりました。物理的な孤独と精神的な不安は別の問題として存在し、50代独身者が本当に求めているのは、将来のセーフティネット構築なのです。
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年末年始の「寂しさ」は2.9%――孤独は選択、孤立は脅威
50歳以上限定のマッチングアプリ「Goens」を運営するGoens株式会社が、2025年12月に実施した調査では、パートナーのない50代独身者550名(男性397名、女性153名)を対象に、年末年始の過ごし方と心理状態について詳細に調査しました。
驚くべき結果として、年末年始に「自分だけ取り残されたようで辛い」と感じる50代独身者は、わずか2.9%に留まったのです。これは、世間一般が抱く「家族団らんの中で孤独を感じるはずの50代独身者」というステレオタイプを大きく覆すものです。
実際には、年末年始を「自宅で一人」で過ごすと答えた人が46.9%に上った一方で、その時間をどう捉えているかについては、「誰にも気を使わず、自由で快適だ」という回答が40.1%、「特になんとも思わない」という回答が27.6%となり、合わせて約7割が独りの時間を肯定的に受け止めているのです。
この数字から明らかになるのは、「物理的に一人であること」と「精神的に寂しいと感じること」は、50代独身者にとっては別の問題であるということです。多くの50代独身者は、一人でいる時間を主体的に選択し、その時間を有意義に過ごしていると言えます。
孤独ランキング1位は「健康と老後」――感情的寂しさより生存リスク
しかし、調査で最も注目すべき結果は、孤独を感じる瞬間のランキングです。予想に反して、1位に選ばれたのは「大晦日に一人でテレビを見ている」といった日常的な寂しさではなく、「体調を崩した時や、老後のニュースを見た時」が39.7%で圧倒的な1位となったのです。
2位は「元日に『あけましておめでとう』と言い合う相手がいない時」の20.2%、3位は「大晦日に一人でテレビを見ている時」の18.2%と、情緒的な寂しさに関する項目が続きますが、1位との差は明らかです。
この結果から浮かび上がるのは、50代独身者が直面している心理的な階層の違いです。「一人で過ごすことは快適」と答えた人が40.1%であるのに対して、健康と老後リスクへの不安を感じる人も約40%存在しており、これは単なる感情的な寂しさではなく、自分に何かあった時に誰も助けてくれないという「孤立」への生存的な恐怖なのです。
4位以下には「年賀状やSNSで家族写真や孫の投稿を見た時」(17.2%)、「スーパーで『ファミリー向け』の大容量食品を見た時」(15.4%)、「職場で同僚が家族旅行の話をしている時」(15.4%)、「深夜、ふと目が覚めて静まり返っている時」(15.4%)といった項目が続きますが、これらはすべて1位の39.7%を大きく下回っています。
つまり、50代独身者が本当に恐れているのは、世間から「取り残されること」ではなく、「対応できない困難に直面した際に頼れる人がいないこと」なのです。
会話ゼロで過ごす50代――社会的孤立のリスク
さらに調査から浮かび上がってきたのが、年末年始における人間関係の希薄さです。
「家族以外との会話」の頻度について聞いたところ、「業務的な会話のみ」と答えた人が27.8%、「一言も発していない」と答えた人が13.8%となり、合わせて41.6%の50代独身者が、年末年始を「私的な会話ゼロ」の状態で過ごす予定だったのです。
これは単なる「静かな時間を過ごす」というレベルを超えた、社会的孤立を示唆する数字です。日常的に本音を話せる相手がいない、安否を確認し合える相手がいない、そうした環境が年末年始に顕在化する現象を示しています。
一人の時間を快適と感じる層が多い一方で、実際には多くの50代独身者が、日常的な人間関係の構築に課題を抱えているという矛盾が明らかになったのです。
「孤独」と「孤立」の違いが生み出す課題
調査結果全体を見ると、50代独身者が直面している課題は、二層的な構造になっていることが分かります。
第一層は「孤独」 ――すなわち、一人で過ごすことであり、これについては多くの50代独身者が「選択」「快適」と肯定的に捉えています。物理的な一人状態そのものは、むしろ自由をもたらす側面もあるのです。
第二層は「孤立」 ――すなわち、何かあった時に助けを求められる相手がいないという状況であり、これについては強い不安と恐怖を感じています。健康や老後という、自分の力ではコントロール不可能な事態に直面した際に、サポートしてくれる人間関係がないことへの恐怖なのです。
この二つは別の問題です。前者は生活様式や人生観の問題であり、後者は社会的サポートネットワークの有無という根本的な課題なのです。
パートナー探しの新しい意味――恋愛から「人生のセーフティネット」へ
調査結果が示唆するのは、50代からのパートナー探しが、単なる「恋愛」や「寂しさ埋め」ではなく、より根本的な人生課題に関わっているという認識です。
人生100年時代において、50代から後半の人生を歩む際に、何か問題が発生した際に助言や協力を求められる相手の存在は、生存に関わる重要なファクターとなります。調査結果から見えてくるのは、50代独身者の多くが、この「セーフティネット」の構築を、実は強く求めているという現実です。
従来の「恋愛市場」では、若年層を中心としたアプリが主流でしたが、50代独身者にとっては、年齢や世代が異なる相手との接点よりも、同世代で人生観や価値観が合う「人生のパートナー」を見つけることの方が、実践的で緊急性が高いのです。
年齢層別に設計されたプラットフォームの必要性
調査と並行して、Goens株式会社が提供している「Goens」というマッチングアプリの特徴が、この課題解決のための設計となっていることが注目されます。
同アプリは50歳以上限定という仕様であり、既婚者の登録を排除し、公的証明書による本人確認を必須としています。また、まずはアバターとプロフィールで人柄を知ることから始め、その後の会話を重視するという設計になっており、年齢差による劣等感や、見た目での判断によるミスマッチを構造的に排除する工夫が施されています。
さらに24時間の有人監視体制により、詐欺や悪質な利用者の排除を徹底するなど、中高年層が「信頼して出会える環境」を整備することに特に力を入れています。
50代独身者の人生戦略における現実
調査から浮かび上がるのは、50代独身者が決して「孤独を甘受している」わけではなく、むしろ現実的かつ戦略的に人生を構想しているという側面です。
一人の時間を快適と感じるのは、それが自分の意思による選択だからです。同時に、その状態の限界も認識しており、健康や老後といった不可抗力に直面した際の対応を、事前に構築しておこうとしているのです。
このような現実的な生活戦略に応える、同世代向けのプラットフォームやサービスの充実が、高齢化社会における「社会的孤立」を防止する重要な施策になると考えられます。
参照元
Goens株式会社 プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000140521.html

